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メインストーリー5章「タイトウ」シティ篇 メインシナリオ
こちらはゲーム内に実装予定だった会話劇用の台本となります。
そのため読みづらい箇所や想像しづらい箇所がある点、ご了承ください。
話者/補足 | セリフ/ト書き |
シーン1 | |
黒中曜 /モノローグ | 毎晩、夢を見る… これまで俺の目の前で、死んでいった人達の夢。 |
黒中曜 /モノローグ | たとえ、生きて返ってきたとしても… 死を悟り絶望したあの表情が、頭から離れない。 |
黒中曜 /モノローグ | 一体いつまで、この残酷な旅は続くのか… 急いではいけない。だが、終わらせなくてはならない。 |
黒中曜 /モノローグ | 当たり前の日常を取り戻すため。 悲惨な死の無い世界を、取り戻すために…。 |
四谷探偵事務所 | |
曜、ミウ、ヒカル、日和、夜宵、三田、Qが集まっている | |
三田三太郎 | うっし…! これで、タイトウに行くメンツは揃ったか。 |
十条ミウ | ええ、準備は万端よ。 |
黒中曜 | 三田さん、Qさん。 わざわざ駆け付けてくれて、ありがとう。 |
三田三太郎 | なに言ってんだよ。 俺達は来たいから来ただけだぜ? |
三田三太郎 | それに、タイトウには古いダチ…つーか、 まあ、戦友みたいな奴がふたりいるもんでよ。 |
三田三太郎 | ふたりとも、超強ぇXBプレーヤーなんだ。 曜もきっと気に入ると思うぜ。 |
黒中曜 | それは…早く会ってみたいな。 |
Q | 私も、三田が言うそのふたりには興味がある。 もちろん、一番の目的はナンバーズだがな。 |
四谷ヒカル | 一体どんな相手が待っているのか… 三流探偵のボクにも、全く想像がつかないね。 |
落愛夜宵 | …ヒカル、日和。 くれぐれも気を付けて…。 |
落愛日和 | ええ、夜宵。 お店と事務所のお留守番は任せるわね。 |
落愛夜宵 | …もちろん。 変な奴が侵入してきたら…刺すだけ。 |
三田に漫符「!」 | |
三田三太郎 | あー…夜宵さんって、 もしかしてけっこう心強いタイプ…? |
四谷ヒカル | 夜宵を舐めてもらっては困るな。 こう見えても彼女は… |
落愛日和 | もういいから。行くわよ、みんな。 あんまり喋ってると日が暮れるわ。 |
落愛夜宵 | …私、そこまで送るから。 |
と、事務所を出ていくヒカル達。 曜、ミウ、三田の3人はその場に残る。 | |
三田三太郎 | …それで? どうなんだ。 ジオウの様子はよ。 |
十条ミウ | ええ…連絡してた通り やっぱり少し…様子がおかしいの。 |
十条ミウ | 時々、会話が噛み合わないことがあって。 なんていうか、まるでジオウの中で…。 |
十条ミウ | 何かが、欠けてしまったみたいに…。 |
黒中曜 | ………………。 |
三田三太郎 | なぁ、あんま考えこむなよ? |
三田三太郎 | あいつになんかあったとして 生きてるだけで充分ではあるんだからよ。 |
十条ミウ | …そうね。とりあえずジオウには、 シンジュクで少し休むよう言っておいたわ。 |
三田三太郎 | よしっ、そんじゃ切り替えて 俺達も行くぞ。 |
黒中曜 | あのさ、三田さん。 俺も気になってることがあって、ひょっとして…。 |
三田三太郎 | だからそう暗い顔すんなって! 心配せずとも、この俺様がついてくんだからな。 |
黒中曜 | …そう…だよな。 わかったよ。 |
シーン2 | |
湯屋町入口 | |
黒中曜 | ようやく着いたな。 ここが…タイトウか。 |
四谷ヒカル | ワオ。 随分と賑やかな町のようだね。 |
三田三太郎 | こりゃいいなぁ…! なんか風流があるっつーか。 他のシティと全然違う雰囲気じゃねーか? |
落愛日和 | 三田くんは来たことがあるんじゃなかったの? |
三田三太郎 | いいや。マジで知り合いがいるだけだぞ。 |
3人の町民が近寄ってくる | |
四越屋 | おおっ、旅の御一行ですかい? 珍しいねぇ。 |
たかまし屋 | ウチはいいモン仕入れてるよぉ…! タイトウ名物! 『雷せんべえ』はどうだい!? |
松阪屋 | こっちは工芸品に和装小物! 見ていきなよ旦那ァ。 |
三田三太郎 | おおっ…! おおおっ! なんか大歓迎ムードじゃねーか! |
黒中曜 | 嬉しいけど…すみません。 俺達は買い物にきたわけじゃ…。 |
松阪屋 | はぁ? …なぁに言ってんだい このスカタン饅頭!! |
黒中曜 | えっ…。 |
たかまし屋 | 土産もろくに見てかないよそ者があるか! このトンチキいも虫! |
三田三太郎 | …な、なんか強引だな…こいつら。 |
十条ミウ | 曜、行くわよ。 罵られてまで買う義理はないわ。 |
四越屋 | まあまあ、お待ちください、旦那。 |
四越屋 | タイトウにゃ、ここじゃ気が早い商売人が多くてねぇ。 失礼いたしやした。 |
四越屋 | でも、旦那方にとって良いモノもあります。 これならどうでっしゃろ? |
『タイトウの地図』がUI上に表示。 | |
黒中曜 | これは…地図? |
四越屋 | ええ。これは大変貴重な地図でして…。 タイトウのすべてが余すことなく載っているんですよ。 |
落愛日和 | 地図…それは確かに 持っておくに越したことはなさそうね。 |
黒中曜 | なら…買っておくか。 いくらだ? |
四越屋 | やはり欲しいですか、お目が高い…。 では、取引開始! |
四越屋 | ふむふむ、XBボールですかい。 なかなかオツなモノを持ってますなぁ。 |
四越屋 | 私は取引成立しても構いませんが… どうでっしゃろ? |
落愛日和 | それって…地図とXBボールを 交換したいって言ってるの? |
四越屋 | その通りです。この町の売買は すべて《ぶつぶつ交換》で行うことになってますから。 |
黒中曜 | なに言ってるんだ… 地図なんかと交換するわけないだろ。 |
四越屋 | そうですか… では取引をやめてもいいですが…ひとつだけ。 |
四越屋 | 旦那のXBボールですが この町ではなんの価値もありゃしませんよ? |
四越屋 | …他に高価なモノも持ってなさそうですし… そんな風に手ぶらでこの町を歩いていると―― |
四越屋 | 最悪、命を落としますよ。 |
Q | …黒中。どうやらこいつは 統治ルールのことを言ってるらしい。 |
黒中曜 | ああ…どうやら、そうみたいだな。 |
落愛日和 | ねぇ、ちょっと待って。取引の前に 統治ルールについて教えてくれないかしら? |
四越屋 | それなら丁度いい! この町のルールなら 地図の裏面に詳しく記載されています! |
四越屋 | さあさあ、どうですかい。 …XBボールと身の安全、どっちを取りますか。 |
選択肢 取引する やめておく | |
取引する | |
黒中曜 | わかった…取引しよう。 |
黒中曜 | だけど、これは大事なボールなんだ。 あとでもう一度、『取引』ってできるのか…? |
四越屋 | いわゆる、質入れですかい? へいへい。承知いたしやしたよ。 |
やめておく | |
黒中曜 | 悪いけど…どうしても取引はできない。 これは俺にとって、大事なボールなんだ。 |
四越屋 | ええ、ええ。わかってますとも。 ではこういうのはどうですかい? |
四越屋 | 旦那が統治ルールに慣れるまで XBボールは私が預かることにしましょう。 |
四越屋 | いわゆる質入れってやつですな。 それなら安心でしょう? |
落愛日和 | 曜くん…仕方ないわ。 ここはこの人の言う通りに。 |
黒中曜 | わかった…取引しよう。 |
四越屋 | さすが旦那、お目が高い。 きっとお役に立ちますよ。 |
分岐終了 | |
四越屋 | 毎度あり! では私はこの辺で! |
四越屋が走り去る | |
三田三太郎 | はやっ!! …なんだよあいつ。 |
十条ミウ | とにかく…まずは 統治ルールを確認しましょう。 |
??? | やれやれ…少々遅かったようですね。 |
??? | よそ者だ。 ほっとけよ、ヤジ。 |
上野弥次郎兵衛と桜花札が登場 | |
三田三太郎 | おおっ! お前ら…! 久しぶりじゃねーか! |
Q | …このふたりが 三田が言ってた知り合いか。 |
桜花札 | ?…よく見りゃ どこかで見た顔だな…。 |
桜花札 | んー…あぁ! オメー! ははっ! オメーじゃねーか! |
三田三太郎 | 覚えてねーだろ! ったく、俺ってなんでいつも…。 |
三田三太郎 | ミナトトライブのバーサーカー! 三田三太郎だこの野郎! |
桜花札 | …ああ、三太郎な。今思い出したよ。 いつかの、赤髪バカのダチか…。 |
桜花札 | 随分と久方ぶりじゃねぇか。 ミナトの輩が、こんなところでなにしてやがる。 |
三田三太郎 | ちょっと野暮用でな。 こいつらは、トラッシュトライブの曜達だ。 |
三田三太郎 | 曜、こいつらがタイトウトライブのふたり、 上野と花札だ! |
上野を獲得していない場合 | |
上野弥次郎兵衛 | お初にお目にかかります。 名を、上野弥次郎兵衛と申します。 |
上野を獲得している場合 | |
上野弥次郎兵衛 | もうご存じかと思いますが… 改めまして、上野弥次郎兵衛と申します。 |
分岐終了 | |
花札を獲得していない場合 | |
桜花札 | オレぁ桜花札。 かったるい自己紹介はこの辺にしとこうぜ。 |
花札を獲得している場合 | |
桜花札 | オレぁ桜花札。 って、わざわざ名乗らなくても、もう知ってるか。 |
分岐終了 | |
十条ミウ | 知り合いに会えてよかったわ… 早速だけど…統治ルールを教えてもらえないかしら? |
黒中曜 | 今さっき、商売人に ルールが載ってる地図をもらったんだけど… |
上野弥次郎兵衛 | どれどれ、見せてください。 |
上野弥次郎兵衛 | ほう、確かにこれは便利ですねぇ。 なになに…『わくわく散策マップ』。 |
桜花札 | どれ、オレにも見せろ! だっはっは! こりゃあ傑作だぜ! |
桜花札 | お望みのルールも書いてあらぁ。 『初心者のための参拝ルール』だってよぉ! |
黒中曜 | …なんだそれ。 あいつが言ってたことと全然違うじゃないか! |
上野弥次郎兵衛 | ちなみにこれは、無料配布の観光用マップですね。 町を歩けばそこかしこに置いてありますよ。 |
桜花札 | オメーらは無知につけこまれて ゴミ同然の紙切れを掴まされたってわけだ。 |
Q | …黒中、今からでも遅くない。 あの商人を探すぞ。 |
上野弥次郎兵衛 | まあまあ、待ちなさい。 慌てても手放したモノは戻りゃしませんよ。 |
上野弥次郎兵衛 | ここじゃなんですから、私らの宿で この町の本当のルールをお教えしやしょう。 |
桜花札 | …おい、ヤジ。 めんどくせぇこと引き受けんじゃねえよ。 |
上野弥次郎兵衛 | いいじゃないですかい。 せっかく古い知り合いが来訪してきたんですから。 |
上野弥次郎兵衛 | それに、こんなところで立ち話をしていると またケチな商人に絡まれるだけですよ。 |
桜花札 | ったく、オメーは…。 |
シーン3 | |
上野達の宿 | |
上野弥次郎兵衛 | ここが私らの宿です。 まあ、遠慮なく寛いでください。 |
桜花札 | …ところでオメーら、改めて先に聞いとく。 タイトウに何しに来た? |
桜花札 | そもそもここに来るまでも命がけだったはずだ。 まさか…行商人ってわけでもあるめぇ。 |
黒中曜 | 俺達は、この町にいるナンバーズを倒しに来た。 |
上野弥次郎兵衛 | おやおや…そいつぁ…。 |
桜花札 | 予想外に、大層な目的だな。 …話を聞かせてくれるんだろうな? |
時間経過 | |
黒中曜 | …そういうわけで 俺達はゼロを倒すために、町を渡り歩いてるんだ。 |
桜花札 | ッ…だっはっはっはっ!! |
桜花札 | いやぁ…こいつは久々に 極太のバカが現れたなぁ。 |
三田三太郎 | おい、バカにすんじゃねーぞ! こっちは真剣なんだからな! |
桜花札 | いやいや…悪ぃ悪ぃ。 褒めてんのよ、オレは。 |
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桜花札 | なあ、三太郎 この曜って奴見てると、思い出さねぇか―― |
桜花札 | かつてのネオトーキョーには どこにだってこういう殊勝な大バカがいた。 |
桜花札 | XBに命懸けて、勝つためなら どんな努力も惜しまねぇ大バカがよ。 |
三田三太郎 | まあな…。 |
桜花札 | 曜は、あの頃のプレーヤーと 同じ目ぇしてるじゃねぇか。 |
桜花札 | 世が世なら…今すぐ打席に出向いて XBを叩き込んでやりたいところだ。 |
黒中曜 | それは是非、お願いしたいな。 |
上野弥次郎兵衛 | けど、そんな奴らが早速 XBボールをかっぱらわれたわけですねぇ。 |
桜花札 | だーはは! そこだよ! そこ! そこが傑作! |
黒中曜 | ……………… |
上野弥次郎兵衛 | 花札さん、あんまり笑うと悪いですよ。 |
上野弥次郎兵衛 | 意地悪してないで、ちょいと 統治ルールを説明してやってくださいな。 |
桜花札 | はぁ? オレかよ。 |
上野弥次郎兵衛 | 花札さんも雑なところがありますからね。 教うるは学ぶの半ば、ですよ。 |
桜花札 | テメー、めんどくせーだけだろうが。 |
桜花札 | …ったく、しゃあねぇなぁ。 いいかよく聞け。 |
桜花札 | ここの統治ルールは 《ホシガリトンデモ鑑定団》だ。 |
桜花札 | オメーらが今さっき体験した通り この町の商売はすべてぶつぶつ交換で成り立ってる。 |
桜花札 | 欲しいモノがありゃ、それ相応の価値のモノを用意して 相手と合意の上で取引を成立しなきゃなんねぇ。 |
十条ミウ | 合意の上って… 私達さっき、ほとんど騙し取られたんだけど…。 |
桜花札 | そう、そこが厄介なところだ。 取引成立前なら、ハッタリも誇張も自由。 |
桜花札 | いかに手持ちのモノを価値ありげに見せるか。 商売人としての口八丁が求められるってこった。 |
上野弥次郎兵衛 | ちなみに…先ほどの商人は伏せてましたが。 |
上野弥次郎兵衛 | 鑑定団っつうだけに、商品を手に取って 『鑑定』することも、ちゃんと許されてますよ。 |
三田三太郎 | んだよ…あの野郎。 完全にカモにしやがって。 |
桜花札 | もうひとつ。重要なルールとして 《1日に1回必ず》取引を行うっつう義務もある。 |
桜花札 | あとは《番付公開》だの《クーリング・デス制度》だの 厄介なルールがいくつかあるが… |
桜花札 | まあ、今覚えとく必要があんのは ざっとこんなところだ。 |
上野弥次郎兵衛 | おっと花札さん 《ホシガリ》はここで説明しておきやしょう。 |
桜花札 | …ああ、はいはい。 オメーらのスマホにも、勝手に入ってるはずだ。 |
曜達がスマホを取り出す | |
三田三太郎 | ほぼフリマアプリじゃねーか! |
上野弥次郎兵衛 | 手持ちのモノを、いくつでも自由に出品できます。 それと、他の商人の出品も見れるわけです。 |
桜花札 | それみりゃ、わかんだろ。 ここタイトウは、万人が商人になって生きる町。 |
桜花札 | いかに上手い取引で所有品の価値をあげていくか。 それがすべてだ。 |
黒中曜 | ありがとう。 ひとまず…理解したよ。 |
黒中曜 | それで、ひとつ教えてほしいことがある。 |
桜花札 | …このタイトウのナンバーズの情報か? |
黒中曜 | ああ、そうだ。 |
上野弥次郎兵衛 | それが…厄介なことになっていましてね。 |
上野弥次郎兵衛 | この町では、所有品の総資産価値が最も高い者が チャンピオンになるんですが…。 |
桜花札 | 実際に会ってみた方が早い。 今頃、雷々門のあたりで商売してんじゃねぇか? |
桜花札 | くれぐれも気をつけろよ…危険な男だ。 そいつの名は―― |
桜花札 | 『芥塵』という。 |
十条ミウ | 芥…塵? |
落愛日和 | まさか…そんなはずないわ。 だってあいつは… |
上野弥次郎兵衛 | あの男を…知ってるんですかい? |
黒中曜 | …とにかく、会って確かめたい。 |
黒中曜 | 上野さん、花札さん。 取引の場所に、案内してくれないか。 |
シーン4 | |
キャンディ横丁 | |
上野弥次郎兵衛 | ここがタイトウの中心地です。 おそらく、この辺りにいるはずですよ。 |
松川屋 | おーい、邪魔だ! 野次馬は帰ぇれ! 商品が見えねぇじゃねーか! |
万疋屋 | 芥さーん! こっちにも見せてくだせぇ! |
四谷ヒカル | なにかの叩き売りでもしてるのかな? |
町人が集まる先に、芥の姿がある | |
十条ミウ | そんな…本当に…。 |
松川屋 | そのカカシを俺にくれ! 買いだ、買い! |
芥塵 | 慌てずとも、私のカカシは逃げることはない。 |
ひらかた屋 | 芥屋! あっしとも取引してくれー! |
四谷ヒカル | …あいつは、死んだはずじゃないのか…? |
黒中曜 /モノローグ | そのはずだ…。 俺が、確かにこの手で…。 |
芥が曜達の存在に気付く 野次馬が道を開け、芥が近寄ってくる | |
芥塵 | 言ったはずだ、黒中曜。 あれでは、まるで足りないと。 |
芥塵 | 私は本当のトキメキを手に入れるまで 何度でも、お前の前に現れる。 |
芥塵 | このタイトウシティのチャンピオン… ナンバーズ2として。 |
黒中曜 | お前が…タイトウのナンバーズ…。 |
上野弥次郎兵衛 | 残念ですが…そういうことになっていますね。 |
桜花札 | 曜、あそこに並んでる《カカシ》が見えるか。 |
桜花札 | あれが、芥の商品だ。 |
三田三太郎 | …さっきから不気味に思ってたんだよ あれってどう見ても… |
上野弥次郎兵衛 | そう、人間。 芥は人間を商品にしているんですよ。 |
黒中曜 | そんなことが許されるのか…? |
芥塵 | その男の言う通り、私が売っているのは 正真正銘の人間だ。 |
芥塵 | そして、この町では 所有品の総資産が最も高い者がチャンピオンになる。 |
芥塵 | つまり、私からチャンピオンの座を奪うためには 《命より価値のあるモノ》を手に入れるしかない。 |
黒中曜 | そんなもの…あるわけないだろ…! |
芥塵 | では、私と同じように人間の命を売るか? |
黒中曜 | くっ…! |
芥塵 | すべてはお前が選ぶことだ。 |
芥塵 | お前が再び私の前に立つことを、期待している。 |
芥が立ち去る | |
黒中曜 | ……………… |
桜花札 | …情けねぇが オレ達もあいつには手を焼いてる。 |
落愛日和 | 人間を売ってるってことは まさか…どこかから攫ってきてるということ? |
四谷ヒカル | 許せない…どこまで人の命をこけにすれば 気が済むんだ…。 |
Q | 黒中、十条。 あの男は、確かにシンジュクで死んだはずなのか? |
十条ミウ | ええ…間違いない。この目で見たわ。 |
三田三太郎 | ってことは、ゼロの奴が生き返らせたんだろ。 んなことができんのはあいつしかいねぇ。 |
黒中曜 | …けど、ゼロは俺達に芥を倒すようにけしかけた。 |
四谷ヒカル | 確かに…それで生き返らせるなんて まったく理解ができないね。 |
Q | ならば…自分自身で生き返ったとでも…? |
十条ミウ | …いいえ。きっと何か…カラクリがある。 |
十条ミウ | 曜、芥がどうやって生き返ったのかがわかれば、 ジオウのことも、何かわかるんじゃないのかしら。 |
黒中曜 | 確かに…そうかもしれない。 |
Q | 一体、なんの話をしている? |
黒中曜 | ジオウさん、少し…様子が変なんだ。 |
黒中曜 | 一度死んでしまってから 大事な何かが…欠けてるみたいで…。 |
Q | ……………… |
三田三太郎 | 芥が生き返ってくる謎を、探るしかねーな。 そうしなきゃどっちにしろあいつは倒せねぇ。 |
黒中曜 | ああ。 |
上野弥次郎兵衛 | おっとその前に やらないといけないことがありますよ。 |
上野弥次郎兵衛 | アプリを開いてみてください。 |
ホシガリに『取引期限迫る!』という文字と 残り時間が表示される | |
上野弥次郎兵衛 | 1日1回の、取引期限が迫っています。 |
黒中曜 | あれ…俺はさっき 取引したはずだけど…。 |
桜花札 | 《番付公開》の説明をしねぇとな。 |
十条ミウ | 番付…? |
上野弥次郎兵衛 | つまり、総資産の番付が毎日更新されるってことです。 こっちのアイコンをタップしてください。 |
ホシガリに現在の番付が表示される | |
上野弥次郎兵衛 | これが今の番付です。 所有している商品の総価値で、上がったり、下がったり。 |
桜花札 | 商品の価値っつうのは、まあ相対的なもんだ。 需要と市場によって移り変わる。 |
上野弥次郎兵衛 | けど、曜さんの所有品は今… どう見たって価値のない『わくわく散策マップ』ですね。 |
十条ミウ | 曜、他に持ってるモノはないの? |
黒中曜 | えーっと…最低限のモノしか…。 |
上野弥次郎兵衛 | …まずいですね。 急いで価値の高いモノを手に入れましょう。 |
上野弥次郎兵衛 | もし次の番付公開までに 価値の高いモノを手に入れなくては… |
桜花札 | 番付外。 つまり、命を落とすことになる。 |
四谷ヒカル | !? もう時間がないじゃないか! |
上野弥次郎兵衛 | 慌てなさんな。私らも協力します。 みなさんも、それぞれ取引相手を探してください。 |
黒中曜 /モノローグ | …くそ。こんなことじゃ 芥に近づくことさえ…。 |
黒中曜 /モノローグ | なんで…あいつは生き返ってくるんだ。 《命より価値のあるモノ》…? そんなものあるのか? |
黒中曜 /モノローグ | すべての謎を解かないと…あいつには …勝てない。 |
自由探索開始 | |
シーン5A | |
湯屋町 | |
セイ屋・ソイ屋に話しかける | |
セイ屋 | む? なんでい! 俺っち達と取引したいのか!? |
ソイ屋 | 高くつくぜ~? |
桜花札 | 出品リストに、良さそうな『高級茶碗』を見た。 ちょっくら、こいつと取引を… |
桜花札 | …つかオメーら よく見りゃ知った顔じゃねぇか。 |
セイ屋 | !? さ、桜さんじゃないですかい! |
ソイ屋 | バカ、もうこいつに『さん付け』する義理はないやい! |
三田三太郎 | なんだ花札 知り合いなのか? |
桜花札 | まあな、こいつらぁ タイトウトライブのメンバーよ。 |
ソイ屋 | 元! タイトウトライブでい! 俺っち達ゃもうやめたんだ! |
セイ屋 | そうだそうだ! |
三田三太郎 | …なんだ? あんだけ強かったタイトウトライブで揉め事か? |
ソイ屋 | へっへ。今やタイトウトライブは 半壊状態よ。 |
三田三太郎 | !? おい、どういうことだよ花札。 |
桜花札 | …こっちの話だ。 |
桜花札 | 曜、とにかく今は取引に集中しやがれ! |
黒中曜 | …ああ、そうだな。 元々XBプレーヤーなら、良いモノがある。 |
黒中曜 | XBギアの『メンテナンスキット』はどうだ? これで、取引をしてくれないか。 |
ソイ屋 | はぁ…? 俺っち達はもう、XBなんざやらねぇよ。 |
上野弥次郎兵衛 | まあまあ、御両人。 駕籠かき駕籠に乗らず、ですよ。 |
上野弥次郎兵衛 | 御両人が使うモノでなくても 価値はあるかもしれませんね。 |
セイ屋 | なるほど…さすがお頭…。 |
ソイ屋 | バカ! 元お頭だろ、元! |
セイ屋 | けど…話くらいは聞いてやらんこともないぜ。 早速、取引開始としゃれこもうか! |
セイ屋 | さあさあ、俺っち達の『高級茶碗』は 正真正銘の高級品でい。 |
セイ屋 | 書付箱つきの立派なもんでい。 疑うなら、鑑定してもらったっていいんだぜ。 |
ソイ屋 | お前さんの『メンテナンスキット』は 高級茶碗と本当に釣り合うってぇ言うのか? |
黒中曜 | それは…。 |
三田三太郎 | 曜いけぇ! お前なら説得できる! |
選択肢 XBギア以外のメンテにも使える! お前達もXBが恋しいはずだ! | |
XBギア以外のメンテにも使える! | |
黒中曜 | これは、五反田さんに… G&Oカンパニーで製造された、高いグロスとオイルだ。 |
黒中曜 | XBギアだけじゃなく、 どんな機械にも使えるって言ってた。 |
ソイ屋 | なるほど…確かにそいつぁ良いかもな…。 だが、高級茶碗と交換となると…。 |
セイ屋 | あ! でも兄貴。 そういやぁ、ウチのドアずっと壊れてるぜ…? |
セイ屋 | 錆びついてキィキィうるせぇんだ。 出掛けるたびに頭おかしくなりそうだ…! |
黒中曜 | もちろん錆にも有効なはずだ。 高品質なオイルだからな。 |
上野弥次郎兵衛 | オイルの出品なんてなかなかありませんよ? この機会を逃せば、ドアは錆びたまま…。 |
ソイ屋 | くそぅ、魅力的じゃねえか! よし、買いだ! 買い! |
お前達もXBが恋しいはずだ! | |
黒中曜 | ひとつ、聞きたいことがある。 |
ソイ屋 | フンッ、取引に関係あることなら なんでも聞きやがれってんだ。 |
黒中曜 | たとえ…トライブを降りたとしても XBの楽しさを、忘れたわけじゃないだろ。 |
セイ屋 | っ…!! |
黒中曜 | 兄弟ならなおさら、きっと小さい頃から 一緒にキャッチボールしてたはずだ。 |
黒中曜 | …XBは試合がすべてじゃない。 よかったら、また昔みたいにふたりで… |
セイ屋 | うっ…ぐすっ…。 |
ソイ屋 | おい…泣くんじゃねぇ。 |
セイ屋 | だ…だってよぉ 俺っち、また兄貴とキャッチボールがしたいぜ…。 |
ソイ屋 | セイ屋…お前… だけどもう…XBギアは錆びついて… |
黒中曜 | そこでこの、メンテナンスキットだ…! |
ソイ屋 | !! |
セイ屋 | ちきしょー! 買いだ! 買い! 俺っち、それが欲しいぜ! |
分岐終了 | |
ソイ屋 | まあ、うまく丸め込まれた気もするが… 取引成立ってことでいいだろう! |
ソイ屋 | いいモノをありがとよ! じゃあな! |
セイ屋 | あばよ! |
セイ屋とソイ屋が立ち去る | |
桜花札 | 曜、なんかオメー… 商売人向いてんじゃねぇか? |
黒中曜 | ああ…だけどこれ、結構疲れるな…。 |
三田三太郎 | おい、んなことより花札、上野。 ちょっといいか。 |
三田三太郎 | 俺の聞き間違いじゃなければ あいつら、上野を『元お頭』って呼んでたな? |
桜花札 | …オメーらには関係ねぇこった。 |
三田三太郎 | 関係ないことないだろ! |
三田三太郎 | タイトウトライブといえば 天下の軍師、上野いてこそだっただろ? |
三田三太郎 | そんな上野がリーダーから降りたなら トライブにとっちゃ大事件のはずだろ? |
上野弥次郎兵衛 | …事件かどうかはわかりませんがね。 確かに私は―― |
桜花札 | ヤジ! なんも言うんじゃねぇ!! |
桜花札 | こっちにゃこっちの事情があんだよ。 悪いが…首つっこまないでくれねぇか。 |
桜花札 | 行くぞ…。 |
三田三太郎 | …んだよ。 |
シーン5B | |
花けしき | |
おやお屋に話しかける | |
おやお屋 | おやおや… 私と取引ですか? |
Q | 黒中、取引の前に 相手の出品を見ておいた方がいい。 |
黒中曜 | ああ、そうだな。 |
おやお屋 | どうぞどうぞ。じっくり見てください。 たくさん出品しておりますから。 |
『おやお屋』の出品リストに、 ゲーム機の箱が大量に並んでいる | |
黒中曜 | ゲーム機か…俺の売り物より かなり価値がありそうだな。 |
おやお屋 | お安くしておきますよ。…例えば あなたが出品している『緑茶セット』でどうでしょう。 |
黒中曜 | …これか? こんなものでいいのか? |
おやお屋 | おやおや、御謙遜を。 見る限り上等なブランド茶葉のようで。 |
おやお屋 | どうでしょう、取引しますか? |
黒中曜 | ああ、それなら頼むよ。 |
おやお屋 | では、取引開始! |
おやお屋 | ささっと、取引成立してしまいましょう。 いいですね? |
選択肢 取引成立にする 念のため鑑定する | |
取引成立 | |
黒中曜 | よし… |
Q | 待て、黒中。 |
曜に漫符「?」 | |
Q | この商人…なにか怪しい。 |
Q | なぜ同じゲーム機を こんなに大量に所有しているんだ。 |
黒中曜 | …確かに。 一体どこからこんなに仕入れを…。 |
Q | 少し調べてみたが…このゲーム機は今 販売中止でかなり貴重になっているらしい。 |
Q | …何か匂う。 一応、しっかり鑑定しておいた方が良い。 |
念のため鑑定する | |
黒中曜 | 悪いけど…念のため 鑑定させてもらうよ。 |
Q | …その方が良さそうだな。 |
Q | これだけ大量にゲーム機を所有しているのは どうも怪しく思える。 |
分岐終了 | |
おやお屋 | ぎくぅ…!! |
黒中曜 | …なにか言ったか? |
おやお屋 | いいえ? …どうぞどうぞ。 |
おやお屋 | ちなみに、『未開封』が価値のひとつなので 開封するのは無しでおねがいしま~す。 |
黒中曜 | なっ…そんなのありなのか? |
取引を見ていた町人達が話しかけてくる | |
駿川屋 | …なぁ、あんたあんた。 ホシガリを見て来たが、その箱どうも怪しいぞ。 |
虎穴屋 | おい見ろ! やっぱり、公式が転売対策で作った 専用シュリンクで梱包されてねぇ! |
黒中曜 | ! お前…ひょっとして 中身を入れ替えて、箱だけで儲けようとしてるのか? |
おやお屋 | さてと…今日の商売はこの辺に…。 |
Q | 待て、まだ取引中だ。 |
おやお屋 | だぁああ! るせえ!! どうせこれは、重りを入れたただの箱ですよーだ! |
おやお屋 | 騙される奴が悪い! 私は悪くない! 誰も私を裁けない!! |
黒中曜 | 酷い開き直りだな…。 |
駿川屋 | この腐れ外道! …おいアンタ、あれをお見舞いしてやれ! |
虎穴屋 | そうだ! 《クーリング・デス制度》だ! |
黒中曜 | クーリング…デス? |
虎穴屋 | 相手の商品が『偽物』あるいは『模倣品』と 見抜いた場合、発動できる特別ルール! |
駿川屋 | 『偽物』であることが証明できれば 取引相手は…町から追放! つまり… |
駿川屋 | 死の制裁が与えられる! |
黒中曜 | …! |
おやお屋 | お、おやおや…正気ですか? |
おやお屋 | もし証明できなければ 告発者のあなたが命を落とす制度ですよ。 |
虎穴屋 | ゲーム機と称して箱を売ってんだ! 絶対に偽物判定がくだる! |
黒中曜 | ……………… |
Q | 黒中、迷っているのか? |
選択肢 クーリング・デス制度を使う やめておく | |
クーリング・デス制度を使う | |
黒中曜 | 俺は…人を騙す商売人は 裁かれるべきだと思う… |
Q | ! |
黒中曜 | だって…そうじゃないか? こういう人間がいるから…どのシティも… |
Q | だからと言って、命まで奪うのか? |
黒中曜 | ……………… |
黒中曜 | いや、そうだよな。 少し…頭を冷やすよ。 |
やめておく | |
黒中曜 | ……………… |
おやお屋 | えーっと、まさか… まさかね…? |
Q | 黒中。 命まで奪う必要はない。 |
黒中曜 | ああ、わかってる。 制度は使わないよ。 |
分岐終了 | |
おやお屋 | ひゅぅ~…。 た、助かった…。 |
おやお屋 | では気が変わる前に…さらば!! |
駿川屋 | おいコラ待てぇ! まだ俺達がいるぞー! |
おやお屋、駿川屋、虎穴屋が立ち去る | |
黒中曜 | それにしても、結局なにも手に入れられなかったな…。 |
Q | いや、緑茶セットは手元に残った。 それが成果だ。 |
シーン5C | |
谷中霊園 | |
梅津屋に話しかける | |
梅津屋 | こんにちは… 取引でしょうか…? |
黒中曜 | えっと…大したモノは持ってないんだけど… お願いできるか? |
落愛日和 | 曜くん…取引前に そんな弱気なところを見せてどうするの? |
落愛日和 | 大したモノを持ってるように見せてこそ 商売上手というものでしょ。ここは私に任せて。 |
落愛日和 | こんにちは、さっきホシガリで 素敵な『カンザシ』を見かけたのだけど。 |
梅津屋 | はい…私の実家は代々… …髪飾り工房の老舗でして…。 |
曜が梅津屋の後ろにいる老婆を見る | |
黒中曜 /モノローグ | …彼女の後ろにいるお婆さん どこかで見覚えがあるな…。 |
黒中曜 /モノローグ | っ! |
黒中曜 /モノローグ | そうだ…芥が売りさばいていた人間。 あの中に、確かにいたはず…! |
黒中曜 /モノローグ | ということは…この女性 芥と取引を…? |
梅津屋 | ええ…そちらで構いません…。 |
落愛日和 | ありがとう…! 嬉しいわ。 |
落愛日和 | 曜くん、あなたの『わくわく散策マップ』と 『カンザシ』を交換してくれるそうよ。 |
落愛日和 | もちろん騙したわけじゃないわ。 私がマップに、付加価値をつけただけ。 |
梅津屋 | ふふふ…そのマップには価値があります… だって…だって私…。 |
梅津屋 | お酒が大好きなんです! でもでも! 本当に良い地酒は全然しらなくてぇ。 |
梅津屋 | 落愛さんがそのマップに 良い酒蔵の目印を付けてくれるなら、買いです! |
黒中曜 | そっか…さすがだな、日和さん。 |
落愛日和 | 昔、タイトウ出身のお客さんに 散々、各地の酒蔵の話を聞かされたからね… |
落愛日和 | まさか役に立つとは思わなかったけど …お礼にNINEしとかなきゃ。 |
黒中曜 | ありがとう、助かったよ。 |
梅津屋 | ふふっ… おっ酒♪ おっ酒♪ |
黒中曜 | ところで… ひとつ、聞きたいことがあるんだ。 |
梅津屋 | はい、なんでしょうか…? |
黒中曜 | あんたは、芥と取引したことがあるんじゃないか? |
黒中曜 | そこにいるお婆さんを 芥が売っているのを見た。 |
梅津屋 | そ…その通りです。 |
黒中曜 | なら、お婆さんと話をさせてほしい。 |
梅津屋 | …別に構いませんけど 話しかけてもきっと、無駄ですよ。 |
黒中曜 | …? |
梅津屋 | お祖母ちゃん…戻ってきてから 全然お話してくれなくなりましたから。 |
梅津屋 | 以前は、うるさいくらいにお喋りだったんですよ? でも…今はまるで別人みたいで。 |
お婆さん | ……………… |
マキュウ獲得 『カカシは死んだ本人とは別人のようだ』 | |
黒中曜 | …わかった。 なら、あなたが教えてくれ。 |
黒中曜 | 芥は一体どうやって、お婆さんを攫った? どんな汚い取引を持ち掛けてくる。 |
梅津屋 | …あなた、芥さんを探って どうするつもりなんですか? |
梅津屋 | 言っておきますけど 芥さんは悪い人じゃありません! |
黒中曜 | !? |
梅津屋 | 芥さんは…この町の希望なんです。 |
梅津屋 | もう取引は終わりましたから。 さようなら。 |
梅津屋と老婆が立ち去る | |
落愛日和 | …一体、どういうこと? 芥が…タイトウシティの希望? |
黒中曜 | 町の人の弱みでも…握ってるのかもしれない。 |
落愛日和 | もう少し調べないと なにもわからないわね。 |
シーン6 | |
NINEの着信音 | |
四谷ヒカル /NINE | 曜くん、みんな そろそろ番付公開の時間だけど 大丈夫? |
黒中曜 /NINE | ああ…なんとか 色々手には入れたけど… |
四谷ヒカル /NINE | よかった ボクも、なんとかなりそうだよ |
四谷ヒカル /NINE | …化粧品もネックレスも 女の子に取られちゃって 参ったけどね |
落愛日和 /NINE | ヒカルはサービス精神が 旺盛すぎるから… 女の子との取引はやめたら? |
四谷ヒカル /NINE | そうしようかな |
四谷ヒカル /NINE | ところで、そろそろ集まろう 雷々門の前あたりで待ってるよ |
雷々門 | |
黒中曜 | 手に入れた価値がありそうなモノは… 『高級茶碗』と『カンザシ』か。 |
上野弥次郎兵衛 | 見たところ、なかなかの上物ですね。 おそらく今日は乗り切れるでしょう。 |
桜花札 | ただし、油断すんじゃねぇぞ。 取引は1日1回。それに… |
桜花札 | もう身に染みてるはずだが、この町には 相手を騙そうとする奴がうようよいやがる。 |
上野弥次郎兵衛 | それも我が身を守るため… いたしかたねぇことでもありますがね。 |
一同がスマホを見る ホシガリに最新の番付が表示される | |
十条ミウ | これが、番付公開? |
吉乃屋 | お願い…神様仏様、弁天様でも何様でも なんでもいいから、番付外だけは… |
大好屋 | よかった…! オレぁ、番付に載ってらぁ!! |
おやお屋 | ひぃ…! いやだぁ!! 死にたくねぇ! 死にたくねぇよぉ!! |
おやお屋 | なぁ、アンタ! まだ間に合う! 私と取引してくれ! 頼む! |
黒中曜 | な、なんだ…! 急にそんなこと言われても… |
上野弥次郎兵衛 | 曜さん、そいつから離れた方がいいですよ。 |
おやお屋 | う、うわぁぁああ!! |
ゼロ(マスコット)の顔をした町人が おやお屋を取り囲んで暴行する | |
三田三太郎 | ひ、ひでぇ…! |
上野弥次郎兵衛 | これが…番付外になった人間の 末路ってぇわけです。 |
黒中曜 | っ…。 |
落愛日和 | はやく、統治ルールを止めないと…。 |
黒中曜 | そのためには…芥を倒すしかない。 |
黒中曜 | そうだ、みんな。実はさっきの取引で、 少し気になることがあって―― |
ツバキ屋 | きゃぁああ! 人殺し!! |
Q | なんだ? 人殺し…? |
三田三太郎 | おい、あそこ! 見ろ! 人が倒れてるぞ! |
雷々門近くで、人が倒れて血を流している 刀を手にした女が、その場から走り去る | |
十条ミウ | 待ちなさい! |
三田三太郎 | …なんだこれ、あの女がやったのか? |
ツバキ屋 | 突然、女が斬りつけてきて…! やだ、死なないで…!! |
四谷ヒカル | 明らかに、統治ルール外での殺しじゃないか…。 |
黒中曜 | どうなってる… なんで、そんなことができるんだ? |
マキュウ獲得 『制裁を受けない殺人行為』 | |
上野弥次郎兵衛 | とにかく、追いましょう。 どうやらベンテン池の方へ逃げたようですよ。 |
ベンテン池 | |
刀を手にした女が、池の近くに立っている | |
![]() | |
??? | ……………… |
??? | …汚ねぇ血だね。 弁天様の水で洗っても、落ちやしない…。 |
黒中曜 | おい、お前…! |
??? | なんだい、うるさいね。 ちょいと待ちなよ。 |
??? | ようやっと…綺麗になったところさ。 この鎬地が見えるかい? |
??? | 月夜を映して、美しいだろう。 これが、世界のほんとうの姿さ。 |
??? | 俗世に目がくらんだアンタ達には わからないだろうけどね。 |
桜花札 | 浸ってるところ悪ぃが 女、名を名乗れ。 |
アサガオを獲得していない場合 | |
アサガオ | 名はアサガオ。 あたしを追いかけてくるなんて、いい度胸じゃないか。 |
アサガオをガチャで獲得している場合 | |
アサガオ | 名はアサガオ。 あんた達のことは、よーく知っているよ。 |
分岐終了 | |
アサガオ | あんた達、よそ者だろう? |
アサガオ | さっさと出ていきな。 この町にあんた達の望むモノはないよ。 |
黒中曜 | お前…一体何者なんだ。 なんで人殺しなんてしてるんだ。 |
アサガオ | あたしが人殺し? アハハハハ!! |
アサガオ | 笑わせてくれるじゃないかい。 あんた達、なにもわかっちゃいないよ。 |
十条ミウ | ならひとつ教えて? どうしてあなたは、人を殺すことが許されているの? |
十条ミウ | 統治ルール以外での殺人は ここでも禁止されているはずよ。 |
アサガオ | どうして? なんで? 誰だ? あんた達は生まれたての赤子かい? |
アサガオ | 言っておくけど、あたしはこの町の 誰一人だって信用してないよ。 |
アサガオ | だから誰にだってほんとうのことは話さない。 なんせここは、何処もかしこも… |
アサガオ | 偽物だらけの町だからね。 |
上野弥次郎兵衛 | 偽物…ですかい。 妙に知った口を利くお嬢さんですね。 |
上野弥次郎兵衛 | ですが今、取り囲まれていることをお忘れですか? 私達ぁ、あなたを逃がしや―― |
アサガオ | おまえ…! |
アサガオが上野に斬りかかる 花札がアサガオを押し返す | |
桜花札 | よしなよお嬢ちゃん。 |
アサガオ | 邪魔だ、どきな。 |
アサガオ | あいつは、ここにいちゃならない…。 偽物だ! |
黒中曜 | !? |
桜花札 | …刀を下ろしな。 オレに女を痛めつける趣味はねぇ。 |
アサガオ | …チッ。 |
アサガオ | …覚えておきなよ。 今に、後悔することになる。 |
アサガオが走り去る | |
桜花札 | くそっ…。 |
Q | 怪我はないか、桜。 |
桜花札 | ああ…。 |
黒中曜 | ……………… |
十条ミウ | わけがわからないわね。 どうして、彼女はルール違反を犯しても平気なの…? |
桜花札 | おい、曜。 |
桜花札 | オメー、さっきなんか言いかけてたな。 取引で、気になることがどうとか。 |
黒中曜 | …ああ。 |
上野弥次郎兵衛 | なにかわかったんですかい? |
黒中曜 | …その前に なあ、上野さん、花札さん…。 |
桜花札 | なんだ? |
黒中曜 | そろそろ ちゃんと話を聞かせてくれないか? |
桜花札 | なんのことだ。 |
黒中曜 | あの女、上野さんのことを 『偽物』だと言っていた。 |
黒中曜 | 何か、隠してることがあるんじゃないのか? 隠し事をされると信用できない。 |
上野弥次郎兵衛 | 所詮、人殺しの戯言ですよ。 |
黒中曜 | ならどうして、町のあちこちで タイトウトライブの人間が暴れてるんだ? |
三田三太郎 | …正直俺もモヤモヤしてるぜ。 上野がトライブを降りた理由を聞きてぇな。 |
三田三太郎 | それに…お前ら程の奴らが 芥の秘密をなんも暴けてねーなんて信じられねぇ。 |
桜花札 | ……………… |
黒中曜 | なにかあるんだな? |
桜花札 | 宿に戻ろう。 この話は…人に聞かれたくねぇんだ。 |
上野弥次郎兵衛 | ……………… |
シーン7 | |
上野達の宿 | |
桜花札 | ヤジ、そういやぁ 茶菓子を切らしてなかったか? |
上野弥次郎兵衛 | 同じことを思ってました。 ちょいと、手に入れてきましょう。 |
上野弥次郎兵衛 | …曜さん達を頼みますよ。 |
桜花札 | ? …ああ。 |
上野が立ち去る | |
桜花札 | 汚ねぇとこだが、あがってくれ。 |
黒中曜 | それじゃあ、話してくれ。 |
桜花札 | 先に言っておくがよ。 あの女が言ってた戯言は、オレにもわかんねぇ。 |
桜花札 | だが…まずは謝る。 |
桜花札 | 別に隠してたわけじゃねぇが… 話しておくべきだったかもしれない。 |
桜花札 | ヤジは…上野弥次郎兵衛は―― |
桜花札 | 一度、死んでるんだ。 |
曜たちに漫符「!」 | |
桜花札 | ヤジが死んで、すべてがぶっ壊れた。 この町も…トライブも。 |
三田三太郎 | どういうことだよ、そりゃ…。 |
十条ミウ | まさかジオウと同じように… 一回死んで、生き返って戻ってきたということ? |
黒中曜 | なにがあったんだ。 詳しく、聞かせてくれ。 |
桜花札 | …この話をするには 少し前に遡らなきゃなんねぇ。 |
桜花札 | 統治ルールが始まってすぐ。 オレ達タイトウトライブは、町のために奮闘してた。 |
桜花札 | 突然の統治に混乱した奴らを ヤジが取り仕切ることで治めてたんだ。 |
桜花札 | まぁ私設の町奉行みてぇなもんだな。 取引でいざこざが起きれば、トライブが間に入る。 |
桜花札 | ヤジの理想に、トライブは一丸となった。 それで救われた町民は山ほどいるだろうよ。 |
桜花札 | まあ、別にあいつは 慈善家って柄じゃねぇんだが… |
桜花札 | 町が落ち着いた時は 嬉しそうに、こう言ってたな。 |
![]() | |
上野弥次郎兵衛 /回想 | …干天の慈雨ですね。 |
桜花札 /回想 | バーカ、さっさと帰るぞ。 雨が強くなってらぁ。 |
上野弥次郎兵衛 /回想 | お前さんも、せっかくなら 浴びていけばいいじゃないですか。 |
上野弥次郎兵衛 /回想 | 町の活気を感じますよ。 どんな世でも、力を尽くせば地は固まる。 |
桜花札 /回想 | …ああ。まさかオメーが 町に情を注ぐなんて思ってなかったけどな。 |
上野弥次郎兵衛 /回想 | 力ある者には責任があるんです。 私らタイトウトライブには、力があった。 |
上野弥次郎兵衛 /回想 | この平和な雨を、誇りに思いましょう。 …ハナ。 |
桜花札 | 統治ルールの下でも トライブの努力で、平和は保たれてた。 |
桜花札 | だが、風向きは変わる。 |
桜花札 | 奴が現れたんだ。 キタシティから、芥塵が。 |
十条ミウ | ……………… |
桜花札 | 芥は、すぐに悪質な商売をはじめて 番付を駆け上がっていった。 |
桜花札 | 瞬く間にチャンピオンだ。 当然、オレとヤジは抵抗した。 |
桜花札 | そして――オレは… オレは禁じ手を犯したんだ。 |
黒中曜 | 禁じ手…? |
桜花札 | 芥をぶっ殺そうとした。 ヤジに相談ひとつせず、ひとりでな。 |
桜花札 | だが…オレぁ隠し事が苦手でよ。 ヤジには気付かれてたみてぇだな。 |
桜花札 | 芥と相打ちになりそうになったオレを守るため あいつは―― |
桜花札 /回想 | おい! ヤジ! ヤジぃ! バカ野郎! オメー… |
上野弥次郎兵衛 /回想 | バカは…どっちですかい… …トライブは、任せましたよ… |
桜花札 | ヤジは死んだ。 |
十条ミウ | そんなことが…。 |
桜花札 | せっかく刺し違えた芥も なんでか知らねぇが生き返ってきやがる。 |
桜花札 | 結果的に、オレのせいで ヤジを犬死にさせたっつうわけだな。 |
黒中曜 | …でもそのあと 上野さんは帰ってきた…。 |
桜花札 | ああ、わけがわからねぇ。 ヤジの奴、ケロッとして帰ってきやがった。 |
桜花札 | だが、それだけならいいんだが… そのあと、おかしいことに気が付いた。 |
黒中曜 | …なんだ? |
桜花札 | ヤジはよ、タイトウトライブのことを すっかり覚えちゃいねぇんだ。 |
桜花札 | …他のことは覚えてる。 だが、トライブのことはすっかりだ。 |
十条ミウ | ……………… |
桜花札 | 正直…参った。 トライブの連中も、ヤジを不信に思いはじめた。 |
桜花札 | それからオレは、芥にかまってる暇はなかった。 トライブを維持すんので、精一杯だったわけだ。 |
三田三太郎 | …なるほどな。 |
桜花札 | なぁ、ヤジに一体なにが起きてる。 なにかわかんねぇか? |
桜花札 | …オメーらがずっと言ってるジオウって奴も 上野と同じことになってるみてぇだが。 |
黒中曜 | …ああ、そうなんだ。 |
十条ミウ | でも…花札さんの話を聞いて ひとつだけわかったわ。 |
十条ミウ | 生き返った人間は…なにかを失っている。 |
Q | ……………… |
十条ミウ | だとすれば、ジオウの様子も説明がつくわ。 |
桜花札 | ジオウってやつは、どう変わったんだ? |
十条ミウ | 一番は、私への接し方よ。 まるで他人と接してるみたいに…よそよそしくなった。 |
十条ミウ | 記憶がなくなったとかじゃなくて… なんていうか…私への感情が、失くなったみたい。 |
落愛日和 | 確かに、いつものジオウなら 是が非でもタイトウに付いて来たはずよね。 |
三田三太郎 | NINEひとつ送ってきやしねーもんな。 いつもはミウミウうるせーのによ。 |
マキュウ獲得 『ジオウが失ったモノ』 | |
黒中曜 /モノローグ | 一度死ぬと…大事な何かを失う…。 |
黒中曜 /モノローグ | …そういえば、カカシを買ったあの女の人も お婆さんが変わってしまったって、言ってなかったか…? |
黒中曜 /モノローグ | まさか…芥が売ってるカカシって…。 |
四谷ヒカル | ねぇ…そういえば 上野くん、遅くないかな? |
桜花札 | 確かに、そうだな。 |
黒中曜 | …なにかあったのかもしれない。 探しに行こう。 |
落愛日和 | ちょっと待って! みんな、アプリを見て! |
一同、スマホをホシガリを開く | |
芥の出品リストに、『カカシ』の上野がいる | |
桜花札 | おい、なんだこれ。 どうなってやがる…! |
三田三太郎 | まさか、芥に攫われちまったんじゃねーか…!? |
桜花札 | あいつに限って…そんなヘマは… |
黒中曜 | …とにかく、助けに行かないと。 芥を探そう…! |
シーン8 | |
湯屋町の裏通り | |
芥に話しかける | |
黒中曜 | 芥…! |
芥塵 | 見つけたのか、黒中曜。 『命より価値のあるモノ』を。 |
黒中曜 | そんなことよりも、上野さんを返せ…! |
芥塵 | 上野…このカカシのことか。 |
上野が登場 | |
桜花札 | !…ヤジ。 オメー…なにやすやすと捕まってやがんだ! |
上野弥次郎兵衛 | ……………… |
芥塵 | 欲しいのであれば、方法はひとつ。 この町ではぶつぶつ交換がルールだ。 |
黒中曜 | っ…!! |
桜花札 | 曜、もういい。 オレが取引する。 |
桜花札 | なにが欲しい? オメーが欲しいモノ、なんでもくれてやる。 |
芥塵 | ……………… |
芥塵 | では、お前のすべての所有品と取引してやろう。 |
三田三太郎 | おい、バカ言うんじゃねー! んなことしたら、花札が…! |
十条ミウ | もう、次の番付公開までに時間はない。 死の宣告と同じことじゃない…。 |
桜花札 | …いいだろう。 その取引受け入れようじゃねぇか。 |
黒中曜 | おい、花札さん! |
桜花札 | …元々、オレのせいでヤジは死んだんだ。 これで借りが返せんなら、本望だ。 |
上野弥次郎兵衛 | やめなさい、花札さん。 |
桜花札 | んだよ、喋れんじゃねぇかヤジ。 |
桜花札 | 言っとくが、簡単に捕まりやがったことは 末代まで笑わせてもらうぜ。 |
上野弥次郎兵衛 | わかってないようですね…。 あなたはこの町に必要な存在です。 |
上野弥次郎兵衛 | タイトウトライブは、どうするんですか? |
桜花札 | トライブに必要なのはオメーなんだよ! |
桜花札 | …いい加減 とぼけんのはやめてくれ。 |
上野弥次郎兵衛 | ……………… |
桜花札 | 芥、取引だ。 |
芥塵 | 桜花札。 お前の死には、意味がある。 |
芥塵 | 黒中曜、その目でこの男の死に様を見届けることだ。 |
芥塵 | そこには、いくばかのトキメキがあるはずだ。 |
芥が立ち去る | |
黒中曜 | 待て! 芥…! くそっ…。 |
桜花札 | 気にすんな、曜。 オレが勝手にやったことだ。 |
上野弥次郎兵衛 | 本当に、余計なことを…。 |
桜花札 | ヤジ…せっかく命張ったんだ。 これからのトライブは任せるぞ。 |
桜花札 | オメーなら、もう一度立て直せる。 芥だって始末できるはずだ。 |
上野弥次郎兵衛 | 私は…。 |
上野弥次郎兵衛 | 私は、トライブというものに興味はありませんね。 何度言ったらわかってくれるんですかい? |
桜花札 | わかりたくねえよ、ちっともな。 |
上野弥次郎兵衛 | …お前さんは、とんだバカ野郎ですよ。 |
桜花札 | バカはどっちだよ。 |
上野が背を向ける | |
桜花札 | おい! どこ行きやがる! |
上野弥次郎兵衛 | もう捕まりゃしませんから、心配は不要ですよ。 |
上野が立ち去る | |
桜花札 | …なあ、ミウちゃん。 人が変わっちまうっつうのは辛ぇことだな。 |
十条ミウ | ええ…。 |
桜花札 | 悪ぃが、曜。 芥のことは、お前に任せる。 |
黒中曜 | …なに勝手に諦めてるんだ。 |
黒中曜 | まだ番付公開までに少しは時間がある。 その辺の石でも拾って、俺達と取引すればいい。 |
桜花札 | バーカ。オメーらの所有品程度じゃ オレの分の穴は埋められねぇ。 |
黒中曜 | だったら町に出て取引すればいい…! 俺達も、協力するから! |
黒中曜 | 人の命っていうのは… そんなに簡単に諦めたらダメなんだ。 |
黒中曜 | 人は死んだら…ダメなんだ。 そんなの、当たり前のことだろ! |
Q | 黒中に同意だ。まだ望みはある。 |
四谷ヒカル | ボクも賛成だね。 前に取引した女の子に連絡してみよう。 |
落愛日和 | …それって、大丈夫? 美容品もネックレスも、その子に取られたんでしょ? |
四谷ヒカル | いや、みんな良い子だよ。 ボクがサービスしすぎちゃっただけでね。 |
黒中曜 | それなら頼む、ヒカルさん。 |
四谷ヒカル | 花札くん まさか、嫌とは言わせないよ。 |
桜花札 | …ヤジもヤジだが オメーらもとんだ大バカだよ。 |
自由探索開始 | |
シーン9A | |
花けしき | |
四谷ヒカル | よし、やっぱりこの辺にいるみたいだね。 さすがタイトウ女子の人気スポットだ。 |
落愛日和 | この辺にいるって… どの女の子のことかしら…? |
四谷ヒカル | たくさんいるじゃないか。 あそこにいるミカちゃんとかカナちゃんとか…。 |
黒中曜 | いつの間にそんなに知り合いができたんだ…。 |
四谷ヒカル | 喋っているうちに仲良くなっちゃってさ。 みんな良い子達だよ? |
四谷ヒカル | それぞれ、ボクが取引でプレゼントした 美容品やジュエリーを持ってるはずだ。 |
四谷ヒカル | 事情を説明すれば きっと取引に応じてくれると思うよ。 |
桜花札 | おい、ヒカル…! |
桜花札 | …オメーとは気が合いそうだ。 オレも乗り気になってきたぜ。 |
黒中曜 | なんで乗り気に…? |
四谷ヒカル | さぁ、どんどん話しかけていこう。 時間は限られているからね。 |
ミカ屋に話しかける | |
ミカ屋 | あら、ヒカルちゃん。 また来てくれたの? |
桜花札 | おいおいちょっと待てヒカル。こいつぁ… ここらでもお見かけしねぇべっぴんさんだ。 |
ミカ屋 | まぁ、うふふ。 お上手なお兄さん。 |
桜花札 | お嬢ちゃん、お近づきの印に ちょいと、取引といかねぇか? |
桜花札 | …つっても、持ち合わせがないもんで 出せんのは、石っころくらいしかないんだが。 |
ミカ屋 | それは大変ね…。 番付外になったら大ごとだわ。 |
四谷ヒカル | 確かミカちゃんには、ボクから 美容化粧水の試供品をプレゼントしたと思うんだけど… |
四谷ヒカル | もしよかったら、花札くんにも 少し分けてあげてくれないかな? |
ミカ屋 | もちろんいいわよ。 花札ちゃん、お近づきの印。 |
桜花札 | 恩に着るぜ、ミカちゃん。 |
ミカ屋 | こんなダンディなお兄さんとお知り合いになれて 私も嬉しいわ…。 |
桜花札 | また飲みにでも行こうじゃねぇか。 オレの隣ぁ、いつでも空いてるぜ。 |
四谷ヒカル | ありがとね、ミカちゃん。 |
四谷ヒカル | さて、花札くん。 もうひとがんばりいこうか。 |
四谷ヒカル | 試供品だけど…美容化粧水にもなれば きっと欲している女の子が他にもいるはずさ。 |
桜花札 | なるほどな…わらしべ長者っつうわけか。 おし、やってやろうじゃねぇか。 |
サキ屋に話しかける (《美容化粧水の試供品》を持っていない場合) | |
サキ屋 | あー! ヒカルっちだ。 |
四谷ヒカル | やぁサキちゃん。 …実は、少し困りごとがあってね。 |
桜花札 | おいおいちょっと待てヒカル。こいつぁ… ここらでもお見かけしねぇべっぴんさんだ。 |
サキ屋 | えー、なにこのオッサン。 てかベッピンサンて何語? |
桜花札 | !! |
サキ屋 | ナンパなら他行きなー? 今あーし、お肌のメンテナンスで忙しいから。 |
サキ屋 | …はぁあ~、《美容化粧水の試供品》。 もっともらってきたらよかったー。 |
四谷ヒカル | 花札くん、他をあたろっか…。 |
桜花札 | ああ…。 |
サキ屋に話しかける (《美容化粧水の試供品》を持ってる場合) | |
サキ屋 | あー! またヒカルっちだ。 |
四谷ヒカル | やぁサキちゃん。 今ちょっといいかな? |
サキ屋 | 待ってよ~。見てわかんない? 今メイク中~。 |
桜花札 | お嬢ちゃん、話だけでも聞いてくれねぇか? スッピンでも十分可愛いんだからよ。 |
サキ屋 | えっ、ダル。 |
桜花札 | ……………… |
四谷ヒカル | あ、えーっと…そうだ。 ねぇ、サキちゃんに丁度いいモノがあるよ。 |
四谷ヒカル | 美容化粧水の試供品。 シンジュクで仕入れた流行モノさ。 |
サキ屋 | え! マジ!? |
四谷ヒカル | 確かサキちゃんには、ボクから 可愛いネックレスをプレゼントしたと思うんだけど… |
四谷ヒカル | 化粧品と取引してくれないかな? きっとお肌のノリも良くなると思うよ。 |
サキ屋 | えー! 全然おねがーい! 今丁度欲しかったところなんよね~。 |
桜花札 | ありがとよ…。 |
四谷ヒカル | …さて。 花札くん、もうひとがんばりしようか。 |
桜花札 | ああ…。 |
分岐終了 | |
カナ屋に話しかける (《可愛いネックレス》を持っていない場合) | |
カナ屋 | あれ! ヒカルくんね。 なに? また楽しいお話聞かせてくれるの? |
桜花札 | おう、可愛い子ちゃん。 悪ぃが、今用事があるのはオレなんだ。 |
桜花札 | ちょっとしたわけがあってな。 今は持ち合わせが、ほとんどねぇんだが…。 |
桜花札 | お近づきの印ってことで、取引でもしねぇか? |
カナ屋 | すみません。 初対面で可愛い子ちゃんって何ですか? |
桜花札 | …こりゃすまねぇ。 |
カナ屋 | お近づきの印という言葉も 古くてキモいです。 |
桜花札 | …これが、新時代か。 |
カナ屋 | せめて《可愛いネックレス》とか 良いモノ持ってくるのが、初対面の礼儀です。 |
四谷ヒカル | ごめんね、カナちゃん。 また来るよ。 |
カナ屋に話しかける (《可愛いネックレス》を持っている場合) | |
カナ屋 | あ! またヒカルくん! ねぇねぇ、ちょっと愚痴聞いてよぉ~。 |
桜花札 | お嬢ちゃん。 悪ぃが、今オメーに用事があるのはオレなんだ。 |
桜花札 | この、ネックレス…。 嬢ちゃんに似合うと思うが、どうだい? |
カナ屋 | え…なにそれ、可愛いかも…。 |
四谷ヒカル | 確かキミには、ボクから真珠のピアスをあげたかな? このネックレスの方が、キミに似合うと思うけどな~。 |
カナ屋 | うふふ…そうかなぁ。 ヒカルくんがそう言うなら…。 |
桜花札 | …ありがとよ。助かったぜ。 |
カナ屋 | ヒカルくんありがとっ。 愚痴言いたかったけど、なんか気分晴れちゃった。 |
四谷ヒカル | 可愛い女の子には、可愛いものを。 また話そうね、カナちゃん。 |
四谷ヒカル | さて、花札くん。 そろそろみんなのもとに戻ろうか。 |
桜花札 | まさか石っころが真珠にまでなるとはな。 感謝するぜ、ヒカル。 |
四谷ヒカル | ボクができることは、このくらいかな? |
黒中曜 | 充分すぎるよ。 |
十条ミウ | ただ…まだ真珠のピアスひとつきりだと 心許ないわね…。 |
十条ミウ | 湯屋町の方へ出て もう少し取引を重ねてみましょう。 |
桜花札 | よし、わかった。 オレにちょっとした知り合いがいる。 |
桜花札 | タイトウトライブのボンボンでな。 あいつなら、なんとかしてくれるだろう。 |
黒中曜 | よし、行ってみよう。 |
シーン9B | |
湯屋町 | |
タイトウトライブのメンバーに話しかける | |
三昧屋 | ああ! 桜の兄貴!! |
桜花札 | おう、暫くぶりだな。 繁盛してるか。 |
三昧屋 | 心配してましたよ…上野の兄貴が あんなことになってから、全然顔見せないんですもん。 |
桜花札 | ちょいと難儀なことがあってな…。 |
桜花札 | ところで、頼みてぇことがある。 |
三昧屋 | なんですかい。 兄貴の頼みなら、なんでも引き受けますぜ。 |
桜花札 | 実は…よんどころねぇことで 今、所有品がからっきしでなぁ。 |
桜花札 | 『真珠のピアス』 これしか持ち合わせがねぇんだ。 |
三昧屋 | …兄貴。 |
三昧屋 | だから女遊びはほどほどにって いつも言ってるじゃねぇですか! |
桜花札 | ……………… |
三昧屋 | トライブの看板スラッガーが 女に貢いですっかんぴんは情けないですぜ! |
三田三太郎 | これが…日頃の行いってやつだな。 |
黒中曜 | だから女の子との取引に ノリノリだったのか… |
桜花札 | るせぇ! オメーら!! |
桜花札 | なんでもいいから手ぇ貸してくれ。 繁盛してんだろ? 三昧屋。 |
三昧屋 | へえへえ。それにはやぶさかじゃないですよ。 高級工芸品から食材まで、なんでもござれです。 |
三昧屋 | こんなものはどうでしょう。 |
三昧屋 | 『高級麻布の反物』に『龍神様の水晶玉』… それから『ヒラヤマの天然塩』などなど。 |
桜花札 | …目移りするな。 |
三昧屋 | 慎重に選んでください。 一品で番付に載るのはなかなか難しいはずですぜ。 |
三昧屋 | なんせ、この町じゃ日々の取引でインフレ中。 あっしにもどれが最適かわかりゃしません。 |
桜花札 | おい、曜。 …どう思う。 |
黒中曜 | そうだな…俺が選ぶなら…。 |
選択肢 高級麻布の反物 龍神様の水晶玉 ヒラヤマの天然塩 | |
高級麻布の反物 | |
黒中曜 | 一番高級感があるから…これかな。 |
三田三太郎 | 俺も賛成だ! なんつったって見ろよ。 金箔がまぶしてあるんだぜ? |
三昧屋 | 承知いたしやした。 これで、いいですね? |
龍神様の水晶玉 | |
黒中曜 | これかな。 なんとなく…水晶玉は高価なイメージがある。 |
Q | 台座にも高級感がある。 少なくとも真珠より値打ちがありそうだ。 |
三昧屋 | 承知いたしやした。 これで、いいですね? |
ヒラヤマの天然塩 | |
黒中曜 | 天然塩…にするかな。 |
三田三太郎 | うわ…一番ねーやつ選びやがった。 |
桜花札 | 曜…オメー、ふざけてんのか? 塩が真珠より高価なわけねーだろうが。 |
黒中曜 | そうか…それもそうだな。 |
黒中曜 | なら、反物にしよう。 きっとこれなら、間違いないはずだ。 |
三昧屋 | 承知いたしやした。 これで、いいですね? |
分岐終了 | |
十条ミウ | ちょっと待って。 |
十条ミウ | やっぱり、『ヒラヤマの塩』にしましょう。 |
三田三太郎 | はぁ!? ミウさん 急になんだよ。 |
黒中曜 | …なにか、理由でもあるのか? |
十条ミウ | ええ…『ヒラヤマの天然塩』って 聞いたことがあると思って考えてたんだけど… |
十条ミウ | …ジオウがよく、特別な日に ふるまってくれた料理の調味料だわ。 |
十条ミウ | 相当な貴重品だって言ってた。 それこそ、微量でも高値で売買されるほど。 |
Q | なるほど…料理が得意なジオウが言うなら 信用に足る根拠だ。 |
十条ミウ | それに、塩なら小分けにして さらに取引できるかもしれないでしょう。 |
桜花札 | そいつは名案だな。 よし乗った、塩にするか。 |
三昧屋 | 決まりましたね。 では、取引と行きましょうか。 |
三昧屋 | 小瓶は割れやすいですから 気を付けてくださいよ、桜の兄貴。 |
桜花札 | 世話になったな この借りは必ず返す。 |
三昧屋 | 水くせぇこと言わないでくださいよ。 |
黒中曜 | 花札さん、これからどうする? |
黒中曜 | 俺は…時間が許す限り 取引をしておいた方がいいと思う。 |
三田三太郎 | 賛成だな。 |
黒中曜 | なら…谷中霊園に行かせてくれないか? あそこに、梅津屋っていう女の人がいるんだ。 |
黒中曜 | 彼女に、確かめたいことがある。 |
桜花札 | よし、行くか。 |
一同が立ち去るが、Qが立ち止まる | |
黒中曜 | Qさん? |
Q | …十条、ひとつ聞きたい。 |
Q | あの天然塩のことを 滝野川は憶えているのか? |
十条ミウ | …わからないわ。 けど…きっと―― |
十条ミウ | あいつが私に料理を振舞うことは、 もう二度とないかもしれない。 |
Q | …そうか。 |
Q | 黒中、十条。 私は言うべきことがあるようだ。 |
黒中曜 | え…? |
Q | おそらく私は、 滝野川と同じように、一度死んでいる。 |
曜とミウに漫符「!」 | |
Q | 黙っていたが…私はお前達が時折話す 『王次郎』という名に、憶えがない。 |
Q | …ようやく、わかった。 その違和感の正体が。 |
Q | 滝野川が十条への感情を失ったのだとしたら… 私の場合は、記憶を失ったのかもしれない。 |
十条ミウ | そのこと…カズキは? |
Q | 私に話していないだけで、知っているはずだ。 カズキなら。 |
黒中曜 | ジオウさんと、Qさんまで…。 |
黒中曜 /モノローグ | 俺が昔のことを覚えていないのは、 やっぱり、そういうことなのか…? |
シーン9C | |
谷中霊園 | |
梅津屋 | …またあなた達ですか? |
黒中曜 | ああ、もう一度取引をしてほしい。 |
梅津屋 | もう…芥さんのことはお話しませんよ。 |
桜花札 | まあまあ、そうかっかすんな。 取引してぇのはオレだ。 |
桜花札 | ちょいと、良い塩を手に入れてよ…。 |
アサガオが登場 | |
アサガオ | どきな。邪魔だよ! |
黒中曜 | !! …お前! |
アサガオが、老婆に刀を突きつける | |
梅津屋 | きゃああああ!! |
アサガオ | この世にお別れを言いな。 |
十条ミウ | アサガオ…! そのお婆さんを離しなさい! |
アサガオ | また、あんた達かい…。 言わなかったかい? この町から出ていきなって。 |
Q | 手を出すなら こちらにも考えがある。 |
アサガオ | へぇ…なんだい? あたしを殺すのかい。 |
アサガオ | あたしを殺せば、あんた達は レーザーに打たれて犬死にだよ。 |
黒中曜 | ……………… |
梅津屋 | やめて…お願いっ!! お祖母ちゃんに乱暴しないで!! |
梅津屋 | もう、お祖母ちゃんが死ぬのは 二度と見たくないんです…! |
黒中曜 | …やっぱり、その人は 既に一度、死んでるんだな? |
梅津屋 | ……………… |
黒中曜 | 芥は…死んだ人間を生き返らせて カカシにして売ってるんだ。 |
アサガオ | だから、『偽物』だって言ってるじゃないか。 |
梅津屋 | …偽物なんかじゃありません。 私にとっては…大好きなお祖母ちゃんです。 |
梅津屋 | たとえ…変わってしまっていてもいい。 そこにいてくれるだけで…救われるんです。 |
アサガオ | ……………… |
梅津屋 | あなたにはわからないでしょう! 大切な人が死んでしまう苦しみが! |
アサガオ | …ちっともわからないね。 |
黒中曜 | お前…何か知ってることがあるんだろ。 …なら、俺達に協力してくれないか? |
十条ミウ | 曜…! |
黒中曜 | 俺達は、芥を倒そうと思ってる。 |
アサガオ | …言ったじゃないか。 私は誰も信じちゃいないんだよ。 |
アサガオが立ち去る | |
十条ミウ | 曜…一体どういうこと? 芥が、死んだ人を生き返らせてるって。 |
黒中曜 | …どういう方法でそんなことをやってるのかは わからない。 |
黒中曜 | でも、カカシには ジオウさんや…Qさんと同じことが起きてるんだ。 |
黒中曜 | 芥はきっと…人を生き返らせる方法を知っている。 |
三田三太郎 | !? って、ああああああっ!! |
三田三太郎 | おい花札…! ヒラヤマの塩がっ!! |
桜花札 | っ…さっきあの女にぶつかられて 落としちまったか。 |
落愛日和 | 瓶が割れて散り散りに…! でもまだ集めれば…少しくらいは。 |
三田三太郎 | こんなちょっとじゃ、どうにもなんねーよ! |
桜花札 | ……………… |
桜花札 | もういい、オメーら。 残った塩で番付公開に挑んでやる。 |
桜花札 | …少しは可能性があるだろ。 ここまでがんばってくれて、ありがとな。 |
Q | 桜…。 |
桜花札 | もう時間はねぇ。 悪いが、宿に戻らせてくれねぇか。 |
桜花札 | 最後になるなら、ヤジと話がしたい。 |
シーン10 | |
花札達の宿 | |
四谷ヒカル | 上野くん、見当たらないな。 |
桜花札 | …どこ行きやがった。 |
黒中曜 | なあ、みんな。 持っているモノを一度全部、出してくれないか。 |
桜花札 | ああ? |
黒中曜 | 最後まで諦めたくない。 俺達の手持ちを、花札さんに分けられないか考えよう。 |
落愛日和 | そうね。 そうしましょう…! |
桜花札 | やめねぇか! |
桜花札 | 番付公開まで残り1分。 オメーらを危険に晒したくはねぇ。 |
桜花札 | それに、最初に言った通り これはオレが勝手にやらかした事だ。…後悔はねぇ。 |
一同、スマホでホシガリを開く | |
最新の番付公開が表示される | |
桜花札 | ……………… |
桜花札 | …曜、オメーに頼みがある。 ヤジに伝えといてくれ―― |
黒中曜 | 最後まで諦めるな! |
上野が登場 | |
上野弥次郎兵衛 | …これだけ走ったのは… いつぶりですかね…。 |
桜花札 | ヤジ…。 |
上野弥次郎兵衛 | 花札さん、今すぐに取引を。 そこの座布団でも、畳のイ草でも構いやしません。 |
桜花札 | …なに言ってやがる。 もう、とうに諦めはついてんだ。 |
上野が『XBボール』を取り出す | |
黒中曜 | !…それは。 |
上野弥次郎兵衛 | 四越屋から取り返してきました。 強情な奴で、少々手こずりましたがね。 |
上野弥次郎兵衛 | ほら早く。時間がありませんよ。 |
桜花札 | …だが、ヤジ。この町ではもう XBボールに価値なんかないだろ。 |
2人のタイトウトライブのメンバーが登場 | |
セイ屋 | 桜さん! 上野のお頭は タイトウトライブに戻るそうですぜ!! |
ソイ屋 | 俺っち達ぁ、お頭の指示で トライブが復活だって町中の商人に伝えてきたんすよ! |
桜花札 | おい、どういうことだ? |
上野弥次郎兵衛 | わからないんですか? XBボールの価値をあげるためですよ。 |
上野弥次郎兵衛 | 私が戻ることで、トライブの士気があがる。 そいつは花札さんの言った通りでした。 |
上野弥次郎兵衛 | そして、トライブが元に戻るってぇことは またXBが見れるという期待値も高まるわけです。 |
三田三太郎 | そうか! そうすりゃ町民たちにとっての XBボールの市場価値もあがる、ってわけか…! |
上野弥次郎兵衛 | 町の熱量次第ですがね。 とにかく、賭けるしかありません。 |
桜花札 | ったく…わーったよ。 |
上野弥次郎兵衛 | ……………… |
ホシガリに取引終了が表示される | |
黒中曜 | …いけたのか? |
落愛日和 | やったわ! 乗り切ったみたいよ! |
セイ屋 | ったりめぇだ! 俺っち達が どんだけお頭の復活を望んでたと思ってんだい! |
ソイ屋 | まだ知らねぇ仲間もいる。 セイ屋! 伝えに行くぞ! |
と、セイ屋とソイ屋が出ていく。 | |
十条ミウ | ふぅ…本当に危ないところね。 |
三田三太郎 | 花札、よかったな! 超ギリギリ紙一重の、特大滑り込みセーフだ! |
上野弥次郎兵衛 | この町には、随分… XBが好きな連中が多いみたいですね。 |
桜花札 | …当たりめぇだろ。 オメーが積み上げてきたもんだ。 |
上野弥次郎兵衛 | …何度聞いても、思い当たりませんね。 ただ…。 |
上野弥次郎兵衛 | 花札さん、あなたとここまで一緒にいたことだけは 忘れちゃいないんですよ。 |
上野弥次郎兵衛 | …まぁ正直、タイトウトライブっつう奴には まだあんまり愛着がわかないんですがね…。 |
上野弥次郎兵衛 | ですが、忘れちまったことは また積み上げていけばいい。 |
上野弥次郎兵衛 | そう思いませんか。 花札さん。 |
桜花札 | …くそ。バカ野郎。 |
三田三太郎 | よかったな、花札。 |
三田三太郎 | まあ…にしてもよ。あの上野弥次郎兵衛が やすやすと芥に捕まるなんて、情けねぇなぁ。 |
上野弥次郎兵衛 | おや。誰も捕まっていやしませんよ。 私は、芥を探るために身を差し出しただけです。 |
桜花札 | はぁ!? |
上野弥次郎兵衛 | だから言ったじゃないですかい。 余計なことはしなくていいと。 |
桜花札 | ったく、オメーは…。 |
黒中曜 | 上野さん、芥のことで何かわかったことは? |
上野弥次郎兵衛 | 期間が短かったものですからねぇ。 ただひとつ、気になることは… |
上野弥次郎兵衛 | カカシを殺して回ってる、アサガオという女。 |
上野弥次郎兵衛 | 芥はどうしてか、そいつのことを さっぱり気にしていない様子だったことですかね。 |
落愛日和 | 自分の商品を傷つけられているのに…? たしかに、それは妙ね。 |
黒中曜 | …やっぱり、アサガオにもう一度会いに行こう。 |
黒中曜 | カカシを『偽物』って呼んでたのも気になる。 あいつは、きっと何か知ってるはずなんだ。 |
落愛日和 | でも…どうやって探すの? |
上野弥次郎兵衛 | それなら、簡単ですよ。 |
上野弥次郎兵衛 | 私が捕まっている間に 芥からカカシを買った人を見ました。 |
上野弥次郎兵衛 | カカシを狙う女なら 必ずその人の元へも現れるんじゃないですかい? |
上野弥次郎兵衛 | その人は湯屋町の裏通りにいますよ。案内しましょう。 |
黒中曜 | ありがとう、上野さん。 |
黒中曜 | 今度こそ…あいつにすべてを喋ってもらう。 |
シーン11 | |
湯屋町の裏通り | |
男女の町人が立っている | |
上野弥次郎兵衛 | あの男ですよ。 |
末広屋 | …お前さんが帰ってきてぇ、俺は幸せだよぉ。 |
無言の女性 | ……………… |
十条ミウ | まだ、アサガオは来てなかったみたいね。 |
四谷ヒカル | 彼らからも話を聞こう。 何かわかるかもしれない。 |
アサガオが登場 | |
黒中曜 | ! |
アサガオ | …またあんた達かい。 いい加減、邪魔すんじゃないよ…! |
黒中曜 | 話を聞くまで…俺は諦めない。 |
黒中曜 | お前、カカシを『偽物』だって言ってたな。 どうしてそう呼んでるんだ。 |
桜花札 | 芥の秘密を知ってるのか… それとも、芥の仲間か。 |
アサガオ | …芥の仲間? 誰が、あんな獣と。 |
十条ミウ | 相当毛嫌いしているみたいね。 それなら…私達と気が合いそうだわ。 |
黒中曜 | なあ、頼む。協力してくれ。 俺達は、芥の秘密を暴かないといけないんだ。 |
黒中曜 | この町で…ネオトーキョーで 人が生き返る秘密を、暴かないといけないんだ! |
アサガオ | ……………… |
アサガオ | …あたしは、秘密なんか知りやしないよ。 |
アサガオ | ただ…芥が出入りしてる 《地下への入口》だけは知ってる。 |
上野弥次郎兵衛 | …地下? ですか? |
アサガオ | そうさ。あたしも、あんた達と同じように 芥の秘密を探ってたんだ。 |
アサガオ | あの獣は…タイトウの癌さ。 あたしが生まれたこの町を、めちゃくちゃにしやがった。 |
アサガオ | 偽物だらけの町に変えちまったんだからね。 |
黒中曜 | 地下に、いったいなにがあるんだ? |
アサガオ | さあねぇ…。 あたしは失敗したんだ。 |
アサガオ | 地下を突き止めたところで 芥にとっ捕まえられちまってね。 |
アサガオ | けど…あのときあいつは、こう言っていた。 |
芥塵 /回想 | 女。 死について、どう思う。 |
アサガオ /回想 | 殺すなら…さっさと殺しなよ。 |
芥塵 /回想 | 死は、望むものではない。 不意に訪れ、否応なく引きずりこまれるものだ。 |
芥塵 /回想 | 少なくとも、かつてはそうだった。 |
アサガオ /回想 | …なにを言ってやがる。 |
芥塵 /回想 | 美しいと思わないか。 拒むことのできない、絶望というものが。 |
アサガオ /回想 | ……………… |
芥塵 /回想 | …だが、ここにその死はない。 ここにあるのは、憎むべき永遠。 |
アサガオ /回想 | おい…どこへ行きやがる。 あたしを殺さないのか…。 |
芥塵 /回想 | 意味のない殺しには、トキメキがない。 |
黒中曜 | …憎むべき、永遠? |
アサガオ | あの男は…イカれてるんだよ。 言葉の通じない、正真正銘の獣さ。 |
アサガオ | けど、地下には間違いなく奴のすべてがある。 |
黒中曜 | そこに案内してくれないか? |
アサガオ | …本気で、芥を倒すつもりなんだね。 |
黒中曜 | ああ。 |
アサガオ | ……………… |
アサガオ | それは雷々門にある。 ただ…かなり危険だよ。 |
アサガオ | なんせ雷々門はタイトウの聖域さ。 荒そうとする者には、容赦のない神嵐が吹く。 |
黒中曜 | …わかった。 みんな、警戒して臨もう。 |
雷々門 | |
アサガオ | 着いたよ。 ここが、地下への入口さ。 |
三田三太郎 | ここに来るまで、とくになんもなかったな。 な~にが荒そうとする者には神なんとか~だよ。 |
アサガオ | …静かにしな。 |
三田三太郎 | こいつ、やっぱ敵なんじゃねーのか? 俺達をビビらせて、邪魔するつもりなんじゃねーのか? |
アサガオ | 静かにしろってんのがわからないのかい! このうすのろチビタヌキ! |
三田三太郎 | !? …チビタっ…はぁあ!? |
アサガオ | …聞こえないかい? 風の渦巻く音が…。 |
アサガオ | どうやら、来たみたいだよ。 |
風神・雷神が登場 | |
黒中曜 | !! |
三田三太郎 | …なんだ、こいつら…! |
十条ミウ | みんな、さがって! |
アサガオ | タイトウの護法善神… 《風神》、《雷神》。 |
上野弥次郎兵衛 | …こいつは、驚きましたね。 数百年も前の守り神が、未だ健在とは。 |
桜花札 | 地下へ通す気はねぇらしい。 曜! 蹴散らすぞ! |
黒中曜 | …ああ! |
ボス:風神・雷神 | |
ボスバトル終了後 | |
シーン12 | |
黒中曜 | はぁ…はぁっ… みんな、無事か! |
十条ミウ | ええ…なんとか。 |
四谷ヒカル | 今のうちに、早く行こう! |
風神・雷神から不気味な念仏が聞こえてくる | |
風神 | 死者ノ…転生ヲ…許サズ… |
風神・雷神が上野を攻撃する | |
桜花札 | ヤジ…! 危ねぇ! |
花札が上野をかばい、攻撃を受ける | |
上野弥次郎兵衛 | !! |
桜花札 | っ…!! |
上野弥次郎兵衛 | 花札さん…! |
三田三太郎 | 嘘だろ!? 花札ぁぁああ!! |
桜花札 | …はぁ…はぁ…くそっ… へへ…こいつぁ…。 |
上野弥次郎兵衛 | なにをやってるんですか…。 |
桜花札 | こっちのセリフだよ…ヤジ。 ぼーっと突っ立ってんじゃねぇ…。 |
桜花札 | …だが…これで本当に… 借りは…返したぜ。 |
倒れる花札を上野が支える | |
Q | この布で、血を抑えろ。 |
落愛日和 | ダメよ…この出血量じゃ…。 |
桜花札 | …曜…ヤジ。 …オレは置いて、先に行け。 |
黒中曜 | なに言ってんだ、花札さん! |
桜花札 | っ…はははっ! これしきじゃ死なねぇよ。なぁ? ヤジ…。 |
上野弥次郎兵衛 | ……………… |
桜花札 | …オメーが戻って来たトライブは これからだ…。 |
桜花札 | オレぁ、楽しみでしょうがねぇんだよ。 またオメーと…XBができんのが。 |
上野弥次郎兵衛 | …傷に障る。喋るのはよしなさい。 |
タイトウトライブのメンバーが登場 | |
セイ屋 | 桜さん…! 桜さぁーん!! |
ソイ屋 | だ、大丈夫ですかい! なんでこんなことに…!? |
上野弥次郎兵衛 | お前さん達、今すぐ花札さんを療養所へ。 |
ソイ屋 | へ、へい! お頭! |
桜花札 | …様になってんじゃねぇか。 昔を思い出したか。 |
上野弥次郎兵衛 | ……………… |
上野弥次郎兵衛 | 花札さん、必ず生き延びなさい。 これは命令ですよ。 |
桜花札 | …ははっ、ちょっと違ぇな。 |
桜花札 | オレは、『ハナ』だろ。 そんくらい憶えとけ。 |
桜花札 | おい、曜! オメーら! 行ってこい! |
桜花札 | …必ず芥の鼻を明かしてこい。 それから、これを返しておく。 |
花札、XBボールを出したイメージ。 | |
桜花札 | XBボールだ。 |
黒中曜 | ……………… |
黒中曜 | いや…預けておくよ。 俺達も、必ず戻ってくるから。 |
黒中曜 | 行こう、みんな。 |
曜達が地下に入る | |
桜花札 | …くそ。バカがよ。 |
シーン13 | |
タイトウ地下 | |
三田三太郎 | なんか…思ってたよりバカデケェ空間だな。 |
十条ミウ | 芥のやつ、ここでなにをしていたのかしら…。 |
上野弥次郎兵衛 | …とにかく、もう少し先へ 行ってみましょう。 |
上野弥次郎兵衛 | 先へ行く一同。 すると曜、なぜか呆然と立ち尽くして。 |
黒中曜 | ……………… |
黒中曜 /モノローグ | なんだ…ここは。 どこかで見覚えがあるような…。 |
十条ミウ | 曜? 行くわよ。 |
黒中曜 | …ああ。 |
四谷ヒカル | みんな! ここに、別の空間に繋がる入口があるみたいだよ。 |
落愛日和 | …行ってみましょう。 |
黒中曜 | ……………… |
アサガオ | あんた…どうしたんだい? |
黒中曜 | いや…何か、嫌な予感がして…。 |
黒中曜 | …ここには 人が生き返る秘密が…あるんだよな? |
アサガオ | …さあねえ。 |
黒中曜 | ……………… |
黒中曜 /モノローグ | …いや、ある。 必ずある。 |
黒中曜 /モノローグ | 地下へ来てからずっと…なぜかはわからないけど 俺はここに、来たことがある気がするんだ。 |
黒中曜 /モノローグ | ここに…重大な何かがある。 俺は…それを、知っている…? |
アサガオ | …おい、あんた。 |
黒中曜 | ……………… |
黒中曜 | いや…ごめん。 行こう。 |
曜、入っていく。 | |
アサガオ | ? |
タイトウの地下・培養室 | |
![]() | |
黒中曜 | ……………… |
黒中曜 | …なんだ、これは。 |
十条ミウ | 信じられない… ここにあるのは、一体なんなの…? |
黒中曜 /モノローグ | 目の前に広がる空間には… 俺の想像を超える世界が、広がっていた。 |
黒中曜 /モノローグ | 数百…いや、数千を超える人間の肉体が 安らかに、眠っているような表情をして…浮遊している。 |
黒中曜 /モノローグ | 俺は…暫くの間 声すらも出せないまま、呆然と立ち尽くすしかなかった。 |
落愛日和 | これって…生きてるの? |
四谷ヒカル | さあ、わからないよ…。 呼吸はしていないように見えるけど。 |
三田三太郎 | おい…曜! …曜! |
三田三太郎 | こっちに来い…! これ、見ろよ…。 |
黒中曜 | っ…!? |
黒中曜 | これは…俺? |
十条ミウ | どこからどう見ても…曜にしか見えないけど…。 |
三田三太郎 | ツキも…カズキも… みんないるじゃねーか…! |
黒中曜 | これは… |
黒中曜 | ……………… |
アサガオ | 惑わされてるんじゃないよ。 こんなものは…『偽物』の肉体さ。 |
アサガオ | これがカカシの正体… 芥が弄んでいたおもちゃの正体ってわけだね。 |
Q | …だが それだけでは説明がつかない。 |
十条ミウ | …こんなもの、なんのために。 |
落愛日和 | はぁ…はぁ…なんか、息苦しい…。 |
四谷ヒカル | 日和! 大丈夫か!? |
上野弥次郎兵衛 | 曜さん、みなさん ここから早く出たほうが良さそうです。 |
上野弥次郎兵衛 | どうやら、私達が侵入したことで装置が作動して この空間から酸素が排出されているみたいです。 |
十条ミウ | ! …急いでここから出ましょう! |
シーン14 | |
タイトウ地下 | |
黒中曜 | はぁっ…はぁっ…。 |
三田三太郎 | 間一髪だ…上野、ありがとよ。 |
落愛日和 | …あれは一体なんだったの? |
十条ミウ | わからないけど…きっと あの偽物の体を使って、町の人を騙してるのよ。 |
アサガオ | これで、芥を倒すだけの証拠は 充分揃ったんじゃないのかい? |
アサガオ | あれは…どう見たって人間じゃない。 人間の形をした『偽物』なんだよ。 |
上野弥次郎兵衛 | なるほど…クーリング・デス制度を使えば ひとまず、芥を倒すことはできるというわけですかい。 |
黒中曜 | ……………… |
四谷ヒカル | …曜くん? |
黒中曜 | あ…ああ。 |
Q | 黒中。とにかく、芥のもとへ向かおう。 すべては、あの男から聞き出せばいい。 |
黒中曜 | …そうしよう。 |
十条ミウ | それなら、早くここから出ましょう。 こんなところにもういたくないわ…。 |
黒中曜 /モノローグ | …俺の体が、あんなにもたくさん 浮かんでいた。俺の偽物の、体が…。 |
黒中曜 /モノローグ | ――それなら、この体は…? |
黒中曜 /モノローグ | ここにいる、この俺が本物だって 誰が言えるんだ…? |
雷々門 | |
芥が出口の前で立っている | |
黒中曜 | …! |
三田三太郎 | ようよう、芥。自らおでましか。 ちょうど探しにいくところだったから、助かったぜ。 |
芥塵 | ようやくすべてをその目にしたか。 |
上野弥次郎兵衛 | ええ…カカシの秘密は暴きましたよ。 お前さんが売ってたのは、すべて『偽物』ですね。 |
黒中曜 | ……………… |
芥塵 | 黒中曜。 死について、どう思う。 |
芥塵 | この世界には何故、死が存在する? |
黒中曜 | …そんなこと、わかるわけないだろ。 |
黒中曜 | だけど…芥。お前がやっていることが 間違っていることだけはわかる。 |
黒中曜 | これ以上、タイトウシティの人達を 混乱させるのはやめろ。 |
芥塵 | 混乱…? 今、最も混乱しているのは 黒中曜。お前自身のはずだ。 |
芥塵 | お前は今、私の秘密を暴くことに怯えている。 |
黒中曜 | っ…なにが言いたいんだ。 俺は…怯えてなんかいない! |
黒中曜 | 芥、XBで勝負だ…。 俺は、お前のカカシが偽物であることを証明する。 |
芥塵 | いいだろう。 |
芥塵 | では、この町の入口で待つ。 今度こそ、本当のトキメキを期待している。 |
芥が立ち去る | |
黒中曜 | ……………… |
シーン15 | |
芥塵 | 来たか、黒中曜。 |
黒中曜 | ああ。 |
大勢の町人が集まる | |
西友屋 | おい! テメーら! 芥さんになにするつもりだ! |
万疋屋 | よそ者は帰れ! |
梅津屋 | お願い…! 私達から希望を奪わないで! |
芥塵 | 死を怖れる人間が集まって来たようだ。 |
黒中曜 | ちょうどいい…俺達が、町の人の目を覚ます。 芥、取引だ。 |
黒中曜 | クーリング・デス制度を使う。 芥、お前のカカシはすべて、偽物の人間だ! |
芥塵 | なるほど、では 私のカカシが偽物であると、証明しろ。 |
どこからともなく、曜たちのそっくりのカカシが登場 | |
黒中曜 | !! |
上野弥次郎兵衛 | …気味の悪いことを。 |
三田三太郎 | お…俺がいる…! 偽物の俺が…! |
三田三太郎【カカシ】 | 偽物はお前の方だろ! バーカ! |
三田三太郎 | !! …しゃ、喋りやがった! |
芥塵 | さあ、どちらが本物だろうな。 黒中曜。お前なら、どのようにして証明する? |
黒中曜 | ……………… |
花札が登場 | |
桜花札 | おうおう…こいつぁ随分 気味の悪いことになってんな…。 |
四谷ヒカル | 花札さん…! 無事だったんですね! |
桜花札 | へへっ、当たり前ぇよ。 あんなことで、俺ぁくだばっちゃいられねぇ。 |
上野弥次郎兵衛 | …なにを粋がってるんですかい さっきまで寝床でうう、うう、唸っていたくせにねぇ。 |
桜花札 | るせぇ! …まだ完全に傷は癒えちゃいねぇが こいつらをぶっ倒すことくれぇ造作もねぇ |
桜花札 | 曜、びびんじゃねぇぞ。 XBっつうのはな、気合だ。 |
黒中曜 | …ああ。 |
芥塵 | ……………… |
XB開始 | |
黒中曜 /モノローグ | 舞台は、整った。 |
黒中曜 /モノローグ | 偽物と欺瞞に満ちたこのタイトウシティで 俺達はずっと、振り回されることしかできなかった…。 |
黒中曜 /モノローグ | そしてさらに…殺したはずの芥の再襲来。 その謎はあまりに深く、黒く…俺達の前に立ちはだかる。 |
黒中曜 /モノローグ | …目の前で起きていることのすべてが とても信じられるものではなかった。 |
黒中曜 /モノローグ | だが、真相に近づいていくにつれ これは、タイトウシティだけの謎ではない―― |
黒中曜 /モノローグ | この世界の仕組み そのものだということに気付いたんだ。 |
黒中曜 /モノローグ | この戦いの結末が…どうなるのか 今の俺には、まだわからない。 |
黒中曜 /モノローグ | だが、目の前にいるこの男が 混乱を呼び起こす『悪』であることは確かなんだ。 |
黒中曜 /モノローグ | ――芥塵、死を弄ぶ男。 |
黒中曜 /モノローグ | 俺は倒す。 たとえその結果、世界の裏側を知ることになろうとも。 |
黒中曜 /モノローグ | たとえ…自分自身の知られざる真実を 知ることになろうとも…。 |
黒中曜 /モノローグ | ――命を懸けた、XBで。 |